あまり時間は寝てなかったものの、スッキリ朝を迎えられ、恵比寿へ。
東京に来るといつも出かける写真美術館で開催中の「森山大道」展に行ってきました。
最新作の「ハワイ」。
上からせまってくるような大きなプリントの数々。
その中にはとても「アメリカ」なものもあれば、「日本」的な光景も。
一緒に流されていたビデオで見るとおり、歩く速度に負けないぐらいシャッターを切り続けている、その速度がそのまま出ているものもあれば、驚くほど静かな眼で見つめたものもありました。
1つだけカラーの連作があり、それがまた不思議な浮遊感、砂のなかのような、水の中のような、とにかく不思議な感覚の作品でした。
次に見た「レトロスペクティヴ」。
私が一番気に入ったのは、やはり「光と影」でした。
何ものにも影響されず、ひとつひとつの作品に光がとてもしっかりと定着し、モノにしても風景の一部にしても、花にしてもそれだけで「すべて」を語っているかのような作品ばかり。
「光と影」のあったフロアの次のフロアにあった椅子に座って、「光と影」のある壁を見ていたのですが、他の作品たちとは全く違う光、強さが発せられていて、またその作品たちを近くで体験したくなるのでした。
一緒に展示されていた雑誌や写真集の資料も大変興味深く、時間があれば図書館でじっくり見たかったです。
アッという間に待ち合わせ時間まで30分。またまた渋谷へ。
日曜昼間なんて住んでいる時も行ったことなかったなぁ。
待ち合わせ時間まで、東急の地下をパトロール。
東急の隣にある商店街では、普段地元のショッピングセンターでかかっている有線がそのまま流れていてちょっと驚き。
その商店街もちょっと古い感じだったけど、品揃えはさすがに数、勢いともに気合が入っていました。
ハチ公前の待ち合わせなんて、したことあるかなぁ、とドキドキしつつ、やっとKさん夫妻にお会いできました。
そのままあの交差点を二人を見失わないように必死について歩いて。
センター街、私が住んでいた頃の雰囲気よりはソフトになってるような。
「東京さ来たんだから、『これぞ東京』ってもん食おう!」と探して、いきついたのが韓国料理のお店。さすがにこれは田舎にはなし。
口から自然にメニューが出てくるKさん夫妻におまかせしましたが、大変おいしかったです。
どちらも何杯でも入りそうでした。
韓国料理のあとは、実は写真好きだった喫茶店でコーヒー。
ダブルコーヒーは2杯分、でした。
夕方に「ナンシー関」展を見ようと思っていたので、その前に地下のリブロへ。
見渡す限りアート、デザイン、建築系の本ばかり。
「今度いつ見られるかわからない本ばっかりだなぁ」と思うと、友達と一緒だったのにどんどん個人行動になってしまいます。
ほんの十数年前はこういう環境が当たり前のものだと、いや、当たり前かどうかさえも考えずに行動していましたが、今はまるでここは別世界だなぁ、と感じてしまうのです。
でも今は、こういう本に出合ったり、いろんな展示に出会った時の感動が昔よりかなり増していて、だからこういう機会はとても楽しいものになってきています。
と、いうことでリブロではKさん入魂のこの本を購入。
「ナンシー関」展の会場に行ってみると、人が階段まで並んでいるじゃないですか!なんと30分待ちとのこと。
並び慣れない田舎者はさっさと折れてしまい(笑)、明日朝イチで見ることを決意。
今回、みなさん数年ぶりにお会いした方ばかりで、事前にあまりお知らせできなかったのに、会うことができてほんとに楽しい時間を過ごせました。
いつもはメールの言葉でお話しているわけですが、実際会ってお話しするのってやっぱりいいことだなぁ、と。
顔を見ながら、街を歩きながら、その場の雰囲気から話しだせることってたくさんあって、それが私たちを以前のような私たちに引き戻してくれたりしました。
私は人と話をすることとか、自分の気持ちを素直に出すことはあまり得意ではなくて、会ってくれた皆さんみんなに、「今の自分」を伝えられたかどうかはわからないけれど、私はみなさんとお話していて、やっぱりまたこういう場所に戻っていきたいなぁ、って、思ってしまうのでした。
東京の夜の風、とても心地よかったです。