2005-09-14 大阪訪問。(超長編） [長年日記]
● ドタバタ詳細
ほんとは10時ちょっと前のバスに載る予定だったのです。家にあったバスのチラシでしっかり確認して・・・
でも9時台に準備が間に合わず、じゃぁ、10時台にすれば2時半には到着するから、と家を出るのを遅らせたのです。
・・・それが大間違いだったのですよ！家で見てたバス会社のチラシ、平成16年制作で、その後今年の春にダイヤ改正されてたんですよ〜。バスセンターに行ってあ然。大阪到着が3時・・・！
大阪で何か食べてから、と思ってて何も食料がなく、仕方なく母を呼んで急いで調達、11時過ぎに発車したのでした。
● 香川の景色！＆明石といえばやっぱり！
高松自動車道を縦断。すばらしく澄み切ったよい天気で、空の果てまで見渡せるほど。屋島や、五剣山もクッキリ。志度から津田の海も空に負けないほど青く、瀬戸内海に浮かぶ小島は、ほんとに絵本から出てきたみたいです。
鳴門大橋は潮の流れを見ている間にあっという間に通過。
行きはずっとパソコンに入ってた曲をCDに焼いたのを聞いていて、おっ、マツケンサンバ��Remixはドライブにもいいねぇ、と思っていたらもうすぐ明石大橋に差し掛かる所。あれ？次の曲はもしや・・・
♪明石のたこを、ご存知ですか？♪でおなじみの「たこフェリー音頭」、しっかり入れてました。その曲と共に明石海峡超え。船がたくさん通行していて、どれがたこフェリーだったのか分からなかったです。
やはり神戸から大阪の湾岸風景には圧倒されますね。子供のときから工業地帯のでっかい工場って、なんだか好きでしたけど、神戸すぎてからも眠れませんでした。大阪に入ると次第に高層ビルも増え。
大阪って緑があまりない、と以前ぐっさんがラジオで言ってましたが、大阪には水がありますね。川や海がたくさんあるから東京よりはおおらかな感じを受けました。
● ついたとたんに、大迷子
しかし、その高層ビルに近づくにつれて、私の胸の中の雲行きが怪しくなってきたのです。
・・・あ、あたし、大阪って３回目ぐらいだったかも！
バスのことに気をとられていて、大阪市内での乗り換えなど、ほとんど調べていなかったんですよ〜。Y氏のページにでていた地図を印刷してそれで安心しちゃってたんですな。
難波からどうやって市営地下鉄いくねん・・・とアセっているうちにバスは難波到着。ついたのは難波の高島屋にあるホテルの玄関で、市営地下鉄の案内なんて一つも出てない。しかも５階。
とりあえず2階に降りてみたら、南海の駅はすぐだったけど、どうやら市営地下鉄は地上を歩くようなのであきらめ、南海で行くことに。天下茶屋まで2駅。そこで堺筋線に乗り換えて・・・と改札に入ってみると、なんとあの懐かしのアズキ色、阪急電車じゃん！あれ？また間違えたんかいな！とすぐには「相互乗り入れ」というコトバが浮かんでこなくて。
やっと南森町駅に到着したのが4時過ぎ。地上に出ると、なんだか銀座を思わせるような街並み。
もうこれ以上迷わんぞ！と思いっきり地図を広げて進行。税事務所の角を曲がると、これまた以前働いていた水道橋のような雰囲気で、なんだか懐かしい感じ。・・・懐かしんでる間にすっかり通り過ぎ、少し戻ってやっとギャラリーHOT前に来ました！
● [今日のY氏] いよいよ、グチック11に会う
ギャラリーは、オフィスビルの1階。ちょっと細くて白い通路の奥にありました。
今回こそはギャラリーの中に入ってもしばらくは気づかれまいと、かなり気配を消していたのですが、Y氏は5秒もたたないうちに私に気がついてくれました。
4月1日に神戸の展示で再会した時、Y氏はつなぎと頭にタオルを巻いて、といういでたちでした。今回のライブカメラではよくスーツ姿で写っていて、私は今まで氏のそういう格好を実際に見たことがなかったので、失礼ながらちょっと違和感を感じておりましたが、実際にお会いすると、やはりスーツもよくお似合いでした。いや、ホントに。
● 触らずにはいられない
ご挨拶しながら、荷物を置いた私が最初にみたのは、上下に並んだ、小さい２つの物体でした。
制作過程で見たあの大きな四角いモノって、こんなに小さかったのか！と一瞬驚いたのですが、それは左手にあったほうで、その小さな方はまた別でした。
小さい二つのオブジェは、小さな床の間のような空間に壁からでていて、右や左など少し角度を変えて見るだけで、四角な形が崩れたりしているのが不思議でした。
大きなオブジェの方は、やはり「触らずにはいられない」ものでした。どうしてもあの人体の一部のような形にひきつけられ、それが人体のどこなのか触って確認してみたくなります。ベルベットのような表面も、触って確かめたくなります。いろんな角度から見てみると、その表面の形がまた別の人体の一部に見えてくる、それも触って人間のどこなのか確かめてみたくなるのです。
● 黒い、さまざまな空間
オブジェと平行になる所のピースだけは、かなりマットな黒。オブジェの表面のベルベットのような。
そのまわりと両側の壁面は、オブジェの大きさを1ピースとして、黒い壁面が床から天井までずっと続いていました。
私はそのひとつひとつのピースの中に、夜、雨の中に居る時の黒であるとか、耳をふさがれた真空の中の黒、または映画や演劇が始まる暗転の時の黒などを、目で追いながら見ていました。
実際に見るまでは、黒の大きさにかなり威圧感を感じるだろうと思っていたのですが、黒のタッチが作る空間の中を、目でいろいろに遊んだりできるので、黒の圧力を感じずにいられるのでした。
作られた本人は、多分オブジェだけでなくて、黒い壁面に触れられることも心配していたようなのですが、私はかなり目だけで遊べたので、一筆一筆を見ようと近づいたりしなくてもいいかな、と。近づくとピースの中の空間が消えていきそうな気がして。
● ちょっと、とまどい
私が今までに見てきたY氏の作品は、平面作品が多く、目の錯覚を使ったものや立体の作品でも、作るものはあくまで「平面」というものから出ないようにしているのだろうと思っていました。
しかし、今回の大きな黒い壁面は「空間」をかなり意識させるものだったので、入った時に戸惑ったのはソレだったのかも。
Y氏にとって、この黒い壁面は何を意味しているんだろう、と考えてみたのでした。
Y氏と見ながらお話した時に日本の寺院の話になって、私はY氏にいろんな所に行ってみたら、とお勧めしたのですが、それはやはり、先日の竜安寺にしても、さまざまな美術品や奉納品でにぎやかな香川のこんぴらさんにしても、絵画だけでなく様々なモノが集まった空間だけど、トータルで何かを語りかける雰囲気があるし、いろんな人がその世界に入ることを決して拒絶しない空間なので、その体験をたくさんして欲しいと思ったのでしょう。
● 長居しました・・・
ギャラリーのオーナーさんともたくさんお話をすることができました。私が香川から来たことや、いろんな土地に住んでいたこと、サッカーの話や、もちろんさぬきうどんの話も。オーナーさんはとても気さくな方で、いろんな話題をどんどん引き出してくださる方でした。
途中、見に来られた作家の方が、外はすごい夕立よ、と言ってて、それで激しい雨の音に気がついたのですが、その時すでに５時を過ぎ・・・。バス６時予約を急いで変更しました。その後も長居しまして・・・
Y氏と外でお別れする時、「方向大丈夫？」と心配していただいたのですが、最初の曲がり角ですでに間違えそうになってました。
いやはや。しかしまだこれで終わらなかったのです。
● 大阪を甘く見るべからず。
とにかく「来た道を戻ればよい」と決め、歩いていましたが、駅構内に入るとやはり右も左もわからず、やっと電車に乗ったけれど、止まる駅の名前をみながら
「あれ？『動物園』とかって、来る時あったっけ・・・？」
と不安は増すばかり。終点のひとつ前に「天下茶屋」とあるのを見つけ、一安心。
6時30分過ぎに天下茶屋到着。またも構内で迷子の末、難波行きに飛び乗ってみたら、来た時は難波〜天下茶屋まで2駅だったのに、今度は間に5つぐらいあるんですワ！
行きは快速だったことに気がついたのは難波の直前。
難波着が6時45分！もちろんバスターミナルまでの行き方は分からず、泣きべそかきそうになりつつ、バス会社に電話しながら走ってました。数々の苦難を乗り越え、なんとか発車5分前に到着できました・・・。
ああ、日本橋でiPodのミュージックカードぐらいは買って帰ろうなんて思ってたのになぁ。今度来る時にはガイドブックを手に、日帰りはもうしないぞぉ！
● 本州との違い。
しばらくメールなど打っていて、ふと顔を上げると、満天の星空のような、光り輝く大阪の街が目に飛び込んできました。
高層ビルのライトアップもきれいでしたが、マンションらしき所からは、ひとつひとつ違う白やオレンジのあかりがともって、集まっていました。
あの窓の下にいろんな家庭があり、そこでみんな違う暮らしをしているんだなぁ、と思うとなんだか恐ろしいような、不思議な気持ちになります。
街のあかりは明石まで続いていたのですが、大橋をわたるとぐっと暗さが増してきます。
四国に入ると闇の方が断然多いです。高松でも本州の街とは光と光の間隔が広いような気がします。
今はやはり大きな街に人もエネルギーも集められていて、こちらにはなかなかまわってきてないんだなぁ、と感じました。
● [今日のＹ氏] しまった〜＆その狙いは(14日記す）
やっぱりライブカメラに映ってたよ・・・。しかも2回も、離れた時間に。その間ずっとおしゃべりしてたわけですが。(笑）
ひとつ心残りなのは、Y氏のお姿や展示風景などをカメラに収められなかったことでした。でも、実際に見に行けてよかったです。ありがとうございました。
今日の近況雑記での問いかけですが、あれは、
「安っすいで〜」（←引越しのサカイCM口調参照）
を強調するためかなぁ？オリジナルブランドがいかに安いか、間違って買ったとしても、味はそんなに変われへんで・・・というアピール？氏の問いかけ、両方とも○に一票！
● [今日のＹ氏] 問題：私は何人でしょう？(14日記す）
↑を書いてたらさっそく画像Upされてました〜。ありがとうございます！
いやいや〜、そんなにおしとやかでないですから〜。(違うか・笑）
お話していても思ったのですが、一体私は何人なんでしょうね？
はにぃさんは、何人なのかわからないけど、私には1人に見えます。
先日は苦難の道をのりこえて、はるばるありがとうございました。
会場でも、この日記でも、多くのご意見とても参考になりました。
バス、間に合ってよかったですね。おおらかなはにぃさんらしい旅路の記録、おもしろく（本人は泣きそうだったようですが）読ませてもらいました。
ひっこしや何やかんやと大変だと思いますが、お体にも気をつけて・・・
Y氏さん、お疲れ様でした。ツッコミありがとう。
自分でも書いてから何人か考えてますが、どうしても分類名が長くなりそうです。
私の家では私は二人おります。あ、いや、正確には母が二人なんですけどね。
ほんとに長くつたない文章で・・・。
今度大阪に伺う時には、会場までの駅の柱とかに赤いリボンでも結んでおいてもらわなきゃ(笑）
今後ともよろしくお願いします。